10-18 中原から江南へ 混乱期の意味
10-18 中原から江南へ 混乱期の意味
魏晋南北朝は、分裂の時代、動乱の時代だといわれる。前後400年に及んだ漢王朝の崩壊のあと、魏・蜀・呉の三国鼎立に始まり、ひとたびは司馬氏の建てた晋王朝によって安定が保たれたかに見えたものの、その晋がいくばくもなくして北方に勢力を得た民族の圧力を受けて江南に遷ると、やがて北でも南でも次々と支配勢力が入れ替わり、隋の統一に至るまで、実に大小35もの政権がここに誕生しては、姿を消した。分裂の時代といわれる所以である。 |