32-24 「偶像崇拝」とは

32-24 「偶像崇拝」とは

2006/8/29(火)


 仏像の制作がどのようにして始まったのかを考えるにあたって、「偶像崇拝」について整理をする必要がある。下記の文章がよくまとまっているので引用させていただいた。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%B6%E5%83%8F%E5%B4%87%E6%8B%9D
出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』

 偶像崇拝とは、神像やカリスマ的な人間、超常的な自然構造物などの偶像を崇拝する行為のこと。この用語の背景には、偶像を崇拝することは神ではないものを崇拝する行為であるというユダヤ教キリスト教イスラム教などの「アブラハムの宗教」の思想があるため、偶像崇拝という語はそういった信仰の文脈を離れては意味をなさない。

 偶像を崇拝することは、唯一絶対な存在である神ではなく、人間や自然が作った物を崇拝する行為であるとして、ユダヤ教キリスト教イスラム教では罪として禁止している(出エジプト記 20:4; ヨハネ第一 5:21)。

 ただし、なにを偶像崇拝とみなすかは宗教によって見解が分かれる。礼拝対象を像そのものと見るか、像の表現するものとみるかで、偶像崇拝かどうか判断がわかれるからである。ユダヤ教イスラム教は前者の立場をとり、キリスト教は一般に後者の立場を取り、聖像を許容する。しかし時代・教派によってはキリスト教においても聖像と偶像の間に差別を設けないことがある。

 もっとも代表的な例として聖像破壊論争を挙げることが出来る。また、キリスト教より宗教画像について厳格な立場を取る宗教でも、かならずしも聖像が全否定されるわけではない。紀元前後のユダヤ教シナゴーグ装飾において自由な描出を許していたことで知られ、イスラム教にもシーア派などでは聖像使用に寛容な傾向がみられる。

 また、これらの宗教は、他宗教の偶像崇拝に対してきわめて否定的であり、偶像の破壊に対して宗教的に重要な意味付けが与えられることがある。イスラム教の場合、イスラム共同体(ウンマ)がマッカ(メッカ)を征服したとき、預言者ムハンマドカアバ神殿に置かれていた神像を偶像として自ら破壊したといわれる。