43-03 白酒とビール

43-03 白酒とビール

2006/1/31(火)


 敦煌で白酒に遭遇した。そのような酒があるとはまったく知らなかった。未知との遭遇である。白酒は「パイチュウ」と読むらしい。無色透明だが、味はまろやか、ふくよかな香りがある。

 調べてみたら次のような記述があった。
 「白酒」は、中国の蒸留酒の一般的な呼び方です。コウリャンなどの穀物を原料にして蒸留した酒で、無色透明なのでこの名があります。
 
 茅台酒(まおたいしゅ)も白酒の一種だそうである。アルコール度数は50度を超える。この白酒が敦煌研究院招待の食事で出された。たまたま隣に座った仲間もこの白酒が気にいって、二人で何度も乾杯した。杯は小さなもので、一口で飲み干せる。午後の石窟めぐりも無事すませ、夕食でもこの白酒に出会うことができたた。

 白酒のような度数の強い酒が食事のときに出されたときの飲み方を同行のK先生から教わった。勝手に飲んではいけないそうである。同じテーブルの全員で「乾杯!」といっていっせいに飲み干すのだそうである。食事の間に何度も乾杯が繰り返されることになる。果たして何回の乾杯までなら耐えられるか。

 旅の間、食事は三食ともほとんど中華料理であった。食事のときには、必ずビールが出る。新疆ウィグル地区では「新疆ビール」、敦煌では「苦瓜ビール」、西安では「青島ビール」だったような気がする。

 新疆ビールには、天山山脈の雪解け水を利用してあると表示されている。「はるばる来たぜ新疆」の気分である。苦瓜ビールはグラスを透かすと少し緑がかって見えた。酒はその土地でその土地の料理で飲むのがいちばんおいしい。白酒を買って帰ることはやめることとした。