43-15 ラピスラズリ

43-15 ラピスラズり

2006/5/6(土)


 敦煌の旅からもう半年以上も経った。しかし、思わぬことから敦煌の旅を思い出すことになった。この連休に入って、東尋坊(とうじんぼう)に行ってきた。東尋坊福井県三国町にある名所。溶岩が柱状に固まった岩が海の中から突き出てきたような岸壁である。越前加賀海岸国定公園となっている。以前に来たときは、11月で日本海の荒波ががけの上まで押し寄せていた。今回は海は比較的静かで遊覧船に乗ることとした。

 土産物屋でラピスラズりのネックレスを見つけた。ラピスラズりは西域クチャのキジル石窟の青色の顔料の原料とされた鉱石である。小片を集めたもので、色も揃っていない。しかし、値段は1000円である。もちろん買った。太陽の光の下で見ると、深い紺色に独特の明るさがある。藍色に近いかもしれない。

 その店でもう一つ見つけたのが虎眼石の数珠である。敦煌の旅の終わりに、西安の西門で数珠を買った。3万円の表示価格であったが、価格交渉の末、八千円で買うことができた。東尋坊のこの店の虎眼石の数珠もほぼ一万円。質の違いもあるだろうから、一概に比較はできないが・・・

 東尋坊にはもう一つの発見があった。黒松である。がけの上は一面の黒松の林である。黒松は太平洋岸にはない。日本海沿岸特有の風景である。韓国の松に関心をもつ私にとって、黒松の林が見られたことも収穫であった。