32-18 エローラの石窟
■ 位置と概略
マハラーシュトラ州中部の町オーランガバードから約20km。エローラは、なだらかな丘の西麓を掘削して作られた寺院遺跡である。掘削が開始されたのは5世紀頃。以後10世紀にかけて仏教、ジャイナ教、ヒンズー教の石窟が彫り上げられた。ヒンドゥー窟のカイラーサ寺院が有名。
エローラには34の石窟があり、そのうち12が仏教窟、17がヒンドゥー窟、5つがジャイナ教窟である。エローラはアジャンタとは異なり、石窟の存在が昔から知られていたため内部の壁画はほとんど残っていない。
■ 仏教窟
南端の第1~12窟が仏教窟で、7~8世紀に開窟。エローラの仏教窟は、インドにおける仏教石窟最後の遺例で規模が大きい。
◇ 第10窟 ヴィシュヴァカルマン窟(7世紀)
エロ-ラ唯一のチャイティヤ窟だが、外観がヴィハーラ窟に近くなっている
ストゥーパ(仏塔)と前面のブッダ三尊像(倚坐説法仏)
ファサードの飛天(肉感的な彫像に密教のにおいがする)
転法輪印を結ぶブッダ三尊像のレリーフ
◇ 第12窟 ティーン・タール
三層からなるインドで最も規模の大きいヴィハーラ窟。
装飾のない簡素な正面廊下。広間の左壁に結跏趺坐の三尊仏。
後壁には左右に七体ずつ結跏趺坐仏。下に二頭の鹿を配したブッダの初転法輪像。
引用・参照
・http://kawai51.cool.ne.jp/ellora-3-n.htm
※下記サイトにきれいな写真がある
http://www.saiyu.co.jp/world/india/india_visit/ellora.htm