43-10 衛星写真

43-10 衛星写真

2006/2/1(水)


 「古くからアジアと地中海沿岸地域を結んでいた東西交易の道、シルクロード。総延長1万数千kmに及ぶ長大なこの道は、古来、様々な民族と多様な物資が盛んに行き交う、いわば文明の交差路であり、あまたの国々の興亡の舞台ともなってきました。」

 NHKなどが主催する『新シルクロード展』の案内文の冒頭部分からの引用である。アジアと地中海沿岸地域を結んで総延長1万数千km、というと地球のほぼ半周になる。この全体を鳥瞰してみたい。そんな誘惑に駆られてくる。

 衛星写真が見つかった。その名も『宇宙から見たシルクロード
http://agora.ex.nii.ac.jp/~kitamoto/research/da/silkroads.html.ja

 タクラマカン砂漠のあるタリム盆地を中心にした地球の全景写真である。もちろん各種のデータを利用した合成写真である。上空36,800kmからの写真という設定である。もちろん鳥はこの高さまでは飛べない。もはや鳥瞰図とはいえない。星瞰図というべきか。36,800kmは静止衛星の軌道である。CS(通信衛星)やBS(放送衛星)、気象衛星ひまわりはこの軌道上にある。

 中心の卵型に見えるところがタリム盆地である。タリム盆地を取り巻く天山山脈崑崙山脈パミール高原がよくわかる。中原とタリム盆地を結ぶ河西回廊も確認できる。さらに、タリム盆地とインドとの間には広大なチベット高原が広がっている。

 右下の「拡大画像(8192x8192)」の部分をクリックすると約10倍の解像度の写真が現れる。