41-03 日本からの修復支援

41-03 日本からの修復支援

2006/1/31(火)


 莫高窟の桟道で国際色豊かな集団とすれ違った。在中の各国大使館から来た人たちのグループのようである。旅のはじめに敦煌でこのようなグループと遭遇すること、そのためホテルの部屋を途中で変更しなければならない可能性があることを添乗員さんから知らされていた。

 今回の旅は七泊八日の長旅。その中で敦煌での三連泊は絶好の休養の機会となる。このグループの目的は莫高窟の保護の支援ということであるようだが、そのしわ寄せがこちらに来ることは避けたい。その後、添乗員さんの働きによるものか、部屋の変更の必要はなくなった。

 この人たちがどのような支援を目的としていたのかについてインターネットの検索サイトで調べてみた。しかし、ヒットしない。その代わり、興味ある記事を見つけた。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に指定されている中国敦煌莫高窟(ばっこうくつ)のうち二つの石窟の壁画などが日本の民間団体「敦煌と日本の友好の会」の支援で修復された。十三日には同会会員らも招かれ、現地で記念式典が行われた。同会は今後も莫高窟の修復支援を続けていく考えだ。
 中日新聞(2005/10/24)のWEB記事より

 「二つの石窟」とは、法華経の内容が描かれている第217窟と阿弥陀如来などが描かれている第320窟である。同会は次の修復支援に第45窟と第57窟を選び、一般からの募金も行っている。なんと第45窟は「敦煌のビーナス」、第57窟は「敦煌モナリザ」のある石窟。いずれも美人窟といわれる石窟である。

 さらに驚いたのは「敦煌と日本の友好の会」の代表は岐阜市内にあるお寺の住職をされている方であった。地元にもいろいろな方がいらっしゃるものである。検索サイトでは当初の目的は達せられなくてもすばらしい拾い物をすることもある。