幻の「寒バラ」

幻の「寒バラ」

2007/1/6(土)


 昨年の暮れに体調を崩して、ブログの更新もできなかったが、その間も多くの皆さんに来ていただいてアクセス件数も4000を超えました。ありがとうございます。
 
 今日は小寒で、寒の入りである。この寒さの中で、庭のバラが蕾をつけている。暖冬の影響だろうか。このまま無事に開いてくれるのを願っている。開花すれば「寒バラ」である。

 市内のある寺で、真冬に真っ赤なバラが咲いているのを見たことがある。一枝分けていただこうとお願いしたが断られてしまった。そこで、冬に咲くバラを探すことになった。ところがバラの専門家に聞いてみると、冬に咲くバラはないということである。晩秋に咲いた花がそのまま残っているのだろうとの事であった。「寒バラ」は幻となってしまった。

 寒に咲く花といえば「寒椿」の名を思い起こす。普通の椿は寒中は咲かない。藪に自生している椿は堤防に土筆が出る頃に咲く。寒椿は寒中に咲くという。残念ながら咲いているのを見たことがない。バラのそばにある、椿にも早くも蕾がついている。このまま咲けば「寒椿」である。

 寒の花にこだわるのは、「寒牡丹」の花が印象的であったからである。藁苞(わらずと)の下で、ひそやかに咲く花には気品のある美しさがある。寒さから身を守るためにワックス成分が多くなっているのか、絹にも似た光沢を持っている。

 お寺の庭にあったバラにも光沢があった。わが家のバラと椿もこのように光沢のある花を咲かせてくれるだろうか。