41-01 初めての莫高窟

41-01 初めての莫高窟

2006/1/31(火)


 敦煌では三連泊をした。朝8時過ぎにホテルを出てバスで莫高窟に向かう。市街地を抜けると辺り一面は綿花の畑となる。敦煌の綿花は質がよく農家の収入も比較的よいという。すでにところどころ花が咲いている。収穫の時期が近いのであろう。綿花の畑はやがて途絶え、一面砂礫の砂漠となる。

 道は郊外に出るとまっすぐである。道は東に向かっている。前方に敦煌空港が見えてくる。この道をまっすぐ行くと安西にゆく。敦煌空港の手前の三叉路を右折する。道の両側の砂礫の砂漠のところどころが丸く膨らんでいる。地元の人たちのお墓である。やがて右前方に鳴沙山が見えてくる。

 莫高窟は、敦煌市の東南に25キロ離れた鳴沙山の東麓の大泉河(だいせんが)沿いの断崖にある。四世紀から十四世紀まで石窟の開鑿は続き、南北方向で約1680メートルにも及ぶ。歴代にわたり造営された石窟の総数は735。高さ15~30メートルの断崖に、上下、一~四段に重なりあい、南区と北区とに分かれている。

 南区には492の石窟がある。彩色の塑像が2000体以上、壁画は合わせて約4万5000平方メートル、木造のひさしが5基、保存されている。北区には243の石窟があり、僧侶たちが修行、居住し、埋葬された場所である。修行や生活のためのオンドル、オンドルに通じているかまど、煙突、龕(仏像を納める厨子)、燭台などがあり、塑像や壁画はない。

 道が少し左に曲がる。右手には北区の石窟群の全体が姿を現す。ここでカメラを構えるのだが、シャッターを押す間も無くポプラ並木が始まってしまう。莫高窟のあるオアシスに到着。莫高窟には、ポプラの木が群生している。ポプラは水を余り必要とせず、夏は涼しい木陰を提供してくれる。オアシスにはぴったりの木である。北区の石窟群の写真は岐路で成功。